丿乀庵【へつぽつあん】

へっぽこプログラマーの覚え書き

分数の逆数と比例式(24)

前回まで比について考えたことを、以下の2つの証明にまとめる。

【証明[3]: a:b = c:d\ のとき、外項の積 (a×d)と内項の積 (b×c)は等しい】

 a:b = c:d\ のとき、
比の値は \frac{a}{b} = \frac{c}{d}\ になる。

 (a\ ,\ b\ ,\ c\ ,\ d\ は、0\ より大きい整数)

【証明[1]】の証明結果から、
 \frac{a}{b}\ =\ \frac{c}{d}\ のとき、 \frac{a}{b} × \frac{d}{c} = 1

計算結果が 1 になる分数の分母の数と分子の数は等しいので、
 ad\ =\ bc

 ad\ =\ 外項の積、 bc\ =\ 内項の積、なので、 a:b = c:d\ のとき、外項の積 (a×d)と内項の積 (b×c)は等しい。◼️


【証明[4]:比例式 a:b = c:d\ において、 a:b\  \ c:d\ の一番小さい整数の比が同じ全ての比で、外項の積 (a×d)と内項の積 (b×c)は等しい】

【証明[2]】の証明結果から、
 \frac{j}{k}\ が任意の既約分数のとき、 \frac{j}{k}\ を倍分した全ての分数の逆数は、 \frac{j}{k}\ の分母と分子を分子入れ替えた分数 \frac{k}{j}\ を倍分した全ての分数になる。

これは、もとの分数と既約分数が同じ全ての分数が、分数の分母と分子を入れ替えると、もとの分数の逆数になることを意味する。

比例式 \ a:b = c:d\ において、 a:b\  \ c:d\ の比の値の既約分数が同じになるのは、 a:b\  \ c:d\ の一番小さい整数の比が同じときである。

つまり、比例式 \ a:b = c:d\ において、 a:b\ と一番小さい整数の比が同じ比は全て、外項の積と内項の積が等しくなる。

比例式 \ a:b = c:d\ のとき、二つの比の値は同じになるので、一番小さい整数の比も同じになる。つまり、比例式 a:b = c:d\ のとき外項の積 (a×d)と内項の積 (b×c)は必ず等しくなる。◼️