今回は、前回確かめたことが、分数の計算結果が、より大きい小数の場合、整数の場合にも成り立つか確かめてみる。
●分数の計算結果がより大きい小数の場合
の計算結果について、 を に式変形した計算結果は以下のようになる。
1.6×1=1.6
1.6×2=3.2
1.6×3=4.8
1.6×4=6.4
1.6×5=8
1.6×6=9.6
1.6×7=11.2
1.6×8=12.8
1.6×9=14.4
1.6×10=16
1.6×11=17.6
1.6×12=19.2
上記の計算式では、 のを変えずにだけ変えていてるので、計算結果から得られる分数は、全てを倍分した分数になる。
比に置き換えると、上記の計算式から得られる比は、全てを倍分した比になる。
を、一番小さい整数の比にする。
・を10で倍分するとになる。
・を2で約分するとになる。
これ以上、整数で約分できないので、の一番小さい整数の比はになる。
一番小さい整数の比は、 の形の計算式ではになるので、のときにが整数になることになる。
比で考えたことを分数に置き換えて考え直すと、の計算結果を の形で計算して得られた分数について以下のことがいえる。
分母と分子が両方とも整数の分数で、分母と分子が一番小さい数になるのは、既約分数である。
分母と分子が両方とも整数になるのは、を倍分した分数である。
また、の計算結果をの形で計算して得られる分数は、全てを倍分した分1なので、そこから分母・分子が両方とも整数の分数だけを取り出したあとの全ての分数は、同じ既約分数を倍分した分数になる。
●分数の計算結果が整数の場合
の計算結果について、 を に式変形した計算結果は以下のようになる。
3×1=3
3×2=6
3×3=9
3×4=12
3×5=15
3×6=18
3×7=21
3×8=24
3×9=14.4
3×10=30
3×11=33
3×12=36
上記の計算式では、 のを変えずにだけ変えていてるので、計算結果から得られる分数は、全てを倍分した分数になる。
分数の計算結果が整数の場合、が両方とも整数なので、aは必ず整数になるため比に置き換える必要がない。
分母と分子が両方とも整数の分数で、分母と分子が一番小さい数になるのは、既約分数である。
また、の計算結果をの形で計算して得られる分数は、全てを倍分した分数なので、そこから分母・分子が両方とも整数の分数だけを取り出したあとの全ての分数は、同じ既約分数を倍分した分数になる。