丿乀庵【へつぽつあん】

へっぽこプログラマーの覚え書き

AKBリクアワ2018の結果と場合の数と確率(8)

≪ベスト14のランキング結果が特定の条件を満たす確率の計算方法≫(2021.12.16修正)

平山氏の記事に書かれている、ベスト14のランキング順位が●○❸○●○●○○●○●○になる確率を求める計算手順は以下のようになります。

袋の中にある14個の石を、14個の小箱に1個づつ順番に入れると考えて、1位が❸を除いた●石になる確率、2位が○石になる確率、3位が❸石になる確率…と順番に14位まで、一つづつ計算して、最後に14個の確率を全て掛ける。

各順位の確率の計算順番をランキング順にすると、確率の計算順番と、各順位の小箱に入る可能性がある石の個数の計算順番が異なることに注意する必要があります。本記事では、算式の分子の数に色をつけて、●○❸○●○●○●○●○●のような条件で示されている石の並びと計算式の数字との対応関係がわかるようにします。

実際に確率を計算するときは、袋の中の石を1個づつ小箱にいれるたびに、袋の中の残りの石の個数(今入れようとしている順位の小箱に入る可能性がある石の個数)が1個づつ減っていくことに注意する必要があります。

確率の分母の数(全ての場合の数)は袋の中の●石と○石の合計個数です。袋の中の石を1個づつ小箱にいれるたびに、袋の中の残りの合計個数は1個づつ減っていくため、1位~14位の分母の数は、14から始まって1づつ減っていきます。

確率の分子の数(求める場合の数)は3種類に別れます。順位が固定されている❸の石と、❸の石を除いた6個の●石、7個の○石です。

3位は❸と決まっています。3位の小箱に入るに可能性がある石の個数は1個なので、分子は1です。

❸の石を除いた6個の●石は、小箱に1個入れるごとに、袋の中の●石が1個づつ減っていくため、各順位の小箱に入る可能性がある石の個数も1個づつ減っていきます。したがって1位、5位、7位、9位、11位、13位の分子は、6から始まって1づつ減っていきます。

7個の○石は、小箱に1個入れるごとに、袋の中の○石が1個づつ減ってくため、各順位の小箱に入る可能性がある石の個数も1個づつ減っていきます。したがって、2位、4位、6位、8位、10位、12位、14位の分子は、7から始まって1づつ減っていきます。

平山氏の記事の計算式で各順位ごとの確率を全て掛け合わせる、掛け算で計算しているのは、以下のような考え方で、分子の場合の数を1位~14位まで順に計算するためです。

  • 1位になる可能性がある6個の石それぞれについて、2位になる可能性がある石が7個ある。 \ \\\
  • 1位・2位になる可能性がある 6×7通りの石の並べ方それぞれについて、3位になる可能性がある石が1個ある。 \ \\\
  • 1位・2位・3位になる可能性がある 6×7×1通りの石の並べ方それぞれについて、4位になる可能性がある石が6個ある。

(以降、14位まで同様の計算を繰り返す)


≪確率の計算結果≫

ベスト14が●○❸○●○●○●○●○●○になる確率の条件と計算式・計算結果は、以下のようになります。

[条件]●○❸○●○●○●○●○●○

[計算式・計算結果]

\frac{\color{green}{6}}{14} \times
\frac{7}{13} \times
\frac{\color{red}{1}}{12} \times
\frac{6}{11} \times
\frac{\color{green}{5}}{10} \times
\frac{5}{9} \times
\frac{\color{green}{4}}{8} 
 \ \ \ \ \ \ ⏩

⏩\ \ \ \ \ \ \ \ \times
\frac{4}{7} \times
\frac{\color{green}{3}}{6} \times
\frac{3}{5} \times
\frac{\color{green}{2}}{4} \times
\frac{2}{3} \times
\frac{\color{green}{1}}{2} \times
\frac{1}{1}
\\\

 =
\frac{
\color{green}{6} \times
7 \times
\color{red}{1} \times
6 \times
\color{green}{5} \times
5 \times
\color{green}{4} \times
4 \times
\color{green}{3} \times
3 \times
\color{green}{2} \times
2 \times
\color{green}{1} \times
1
}{
14 \times 13 \times 12 \times
11 \times 10 \times 9 \times
8 \times 7 \times 6 \times 
5 \times 4 \times 3 \times
2 \times 1
}\\\
 = \frac{3,628,800}{87,178,291,200}\\\
 = \frac{1}{24,024} ≒ \frac{1}{24,000}
 ≒ 0.0000416 \cdots ≒ 0.00416\ \%

確率の値の分母の数は全ての場合の数です。14個の石を一列に並べるときの並べ方は、全部で約870億通りあることがわかります。

確率の値の分子の数は求める場合の数です。条件を満たす場合の数は約360万通りあることがわかります。360万という数は一般的にはかなり大きな数ですが、分母がさらに大きな数なので百分率にすると 1\ \%未満になっています。


以下の記事に続きます。
AKBリクアワ2018の結果と場合の数と確率(9) - 丿乀庵【へつぽつあん】