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へっぽこプログラマーの覚え書き

AKBリクアワ2018の結果と場合の数と確率(11) 

≪平山氏の記事の疑問点(6)≫

○石7個・●石7個の合計14個の石を一列に並べるときに、●石(NGTの曲)が特定の条件を満たす確率だけを求めて、○石(NGT以外の曲)が同じ条件を満たす確率を求めていないのは何故か?


≪比較による分析≫

平山氏の記事では、NGTの曲とNGT以外の曲にみたてた2色の石を使っているのに、●石(NGTの曲)がある条件を満たす確率だけを求めて、その確率が極端に低いことを理由に、不正があったことがほぼ確実としています。

しかし、○石(NGT以外の曲)が同じ条件を満たす確率も●石(NGTの曲)と同様に極端に低い可能性もあります。

●石(NGTの曲)と○石(NGT以外の曲)で同じ条件の順位になる確率を比較してみないと、●石(NGTの曲)が特定の順位になる可能性が低いと判断することはできないと思います。

平山氏は●石と○石の個数を同じにしているので、実際に計算するまでもなく比較結果は明らかです。●石と○石の個数が同じ場合、どんな条件の確率を求めるかに関係なく、●石(NGTの曲)と○石(NGT以外の曲)で同じ条件の順位になる確率は同じになります。

なぜ、計算するまでもなく明らかなのかというと、石を一列に並べるときの場合の数の計算には石の個数しか使わないからです。●石か○石かという色の違い・1位か14位かという順位の違い・❷か❸かという番号の違い、などで場合の数が変わることはありません。


≪条件と結果の違い≫(2021.12.14修正)

実際に確率の計算をする前に、条件と結果の違いについて説明しておきます。

本カテゴリー記事の確率をもとめる手順では、平山氏の記事と違って全ての石に番号がついているため、条件と結果を混同しないように注意する必要があります。

条件と結果の例を以下に示します。

[条件11-1]
●○●○●○●○●○●○●○

[条件11-1を満たす結果の例]
❶①❷②❸③❹④❺⑤❻⑥❼⑦
❶①❷②❸③❹④❺⑤❻⑦❼⑥
❼⑦❻⑥❺⑤❹④❸③❷①❶②
❼⑦❻⑥❺⑤❹④❸③❷②❶①


[条件11-2]
●○❸○●○●○●○●○●○

[条件11-2を満たす結果の例]
❶①❸②❷③❹④❺⑤❻⑥❼⑦
❶①❸②❷③❹④❺⑤❻⑦❼⑥
❼⑦❸⑥❻⑤❺④❹③❷①❶②
❼⑦❸⑥❻⑤❺④❹③❷②❶①


本カテゴリー記事では、結果の個数(場合の数)を求めるときに、複数の条件についての結果の個数(場合の数)を合計して求めることがあります。

その際、条件の個数と、結果の個数(場合の数)は、計算の対象となる個数も、計算方法も違うことに注意が必要です。

本記事では、結果の個数を求める手順や計算方法と混同しないようにするために、条件を求める手順については結果を求める手順とは異なる以下の手順で説明します。

「○」・「●」・「❸」などの条件記号が書かれた1な4枚のカードを、紙の上に書かれている一列に並んだ14個のマス目の上に、ダブりなくモレなく1枚づつ置いて一列に並べる。

ダブリなくとは、1個のマス目に置けるカードは1枚だけで、複数枚のカードは置けないことを意味する。

モレなくとは、14個の全てのマス目に1枚づつカードを置くことを意味する。モレなくカードを置くと、ガードが置かれていないマス目(以下、空きマス)が1個もない状態になる。

14個の石を一列に並べるときに、ダブりなくモレなく14個の小箱に一個づつ石を入れるため、条件を指定するときも、14枚のカードをダブりなくモレなく14個のマス目に1枚づつ置く必要がある。

紙の上に置く14枚の条件記号のカードの組合せは、条件によって変えることができる。しかし、実際に起こる可能性がある結果を表す組合せに限られる。

たとえば、○石7個・●石7個で合計14個の石を一列に並べるときの条件で、「○」カード7枚・「●」カード7枚の組合せは使えるが、「○」カード8枚・「●」カード6枚の組合せは使えない。

ランキング順位と対応づけるために、1つ1つのマス目は左から順に、1位のマス目、2位のマス目、3位のマス目、……14位のマス目、とよぶことにします。


次回以降、平山氏の記事に書かれている計算方法で、実際にいくつかの条件で確率を計算して比較してみたいと思います。


以下の記事に続きます。
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