≪○石の個数=●石の個数のときの確率の計算(5)≫
前回に引き続き、○石7個・●石7個の合計14個の石を一列に並べるとき、●○❸○●○●○●○●○●○という条件を満たす場合の数や確率と、起こる可能性がある全ての場合の数や確率の関係について考えてみます。
≪「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件の個数≫
一列に並べる14個の石は、色の違いだけで区別すると○石と●石しかありません。
ということは、「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる全ての条件の場合の数や確率を合計すると、14個の石を一列に並べるときの全ての場合の数や確率の最大値と同じになるはずです。
「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件には以下のようなものがありますが、全部でいくつあるのか計算で求めてみることにします。
[条件16-1]○○○○○○○●●●●●●●
[条件16-2]○○○○●●●●○○○●●●
[条件16-3]○●○●○●○●○●○●○●
[条件16-4]●○●○●○●○●○●○●○
[条件16-5]●●●●○○○○●●●○○○
[条件16-6]●●●●●●●○○○○○○○
「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件の個数は、以下の方法で計算することができます。
- 「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件を満たす場合の数は全て同じなので、(全ての場合の数)(「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件の場合の数)を計算する。
- 「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件を満たす確率は全て同じなので、(確率の最大値)(「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件を満たす確率)を計算する。
- 組合せ()の公式を使って計算する。14個あるマス目に「●」カードを7枚置く並べ方が通りあって、通りの並べ方それぞれについて、残りの7個のマス目に「○」カードを7枚置く並べ方が通りあるので、を計算する。
それぞれの計算式と計算結果は以下のようになります。計算結果はいずれも、3,432になります。
[場合の数の計算結果]
(全ての場合の数)(「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件の場合の数)
[確率の計算結果]
(確率の最大値)(「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件を満たす確率)
[組合せ()の計算結果]
この計算方法で、「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件の個数を正しく求めることができるのは、「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件を満たす場合の数や確率が、「●」カード7枚・「○」カード7枚の並び順に関係なく全て同じだからです。
もしも、条件で「●」カード7枚・「○」カード7枚の並び順によって場合の数や確率が違っていたら、この計算方法で「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件の個数を正しく求めることはできません。
≪計算式の意味≫
「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件の個数の計算方法として、場合の数・確率・組合せ()の3通りの方法を説明しました。
3つの計算式は、見た目が違うので違う計算をしているように見えますが、実は、全て(全ての場合の数)(「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件の場合の数)という同じを計算していると考えることができます。
確率の計算式で用いる確率の値の分母と分子を、約分前の値に置き換えると以下のように、場合の数の計算式と同じ式に変形できます。
分母と分子の約分前の値は、それぞれ場合の数なので、場合の数の計算式と同じ式に変形できても不思議はありません。
組合せ()の計算式は、分数の掛け算を1つの分数で行う形に変形すると、場合の数の計算式と同じ式になります。
組合せ()の計算では順番が違っていても同じ組合せの並べ方はまとめて1通りとみなすため、もとになる場合の数を、1通りとしてまとめる場合の数で割り算します。
「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件の個数をもとめる計算で、1通りとしてまとめられるのは、「●」カード7枚・「○」カード7枚からなる条件を満たす場合の数です。
○石の並べ方の組合せ()の数と、●石の並べ方の組合せ()の数を別々に求めて掛け算する式から、○石7個・●石7個の合計14個の石についての組合せ()の数を一度に求めて計算する形に変形するので、場合の数の計算式と同じ式に変形できても不思議はありません。
以下の記事に続きます。
AKBリクアワ2018の結果と場合の数と確率(17) - 丿乀庵【へつぽつあん】