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へっぽこプログラマーの覚え書き

AKBリクアワ2018の結果と場合の数と確率(6)

≪平山氏の記事の疑問点(2)≫

平山氏の記事には、実人気を考慮すると、正当な投票で研究生の曲以外のNGTの曲がベスト14に6曲以上入る可能性はほぼ皆無NGT研究生の曲が3位以内になる可能性もほぼ皆無であると書かれている。


≪平山氏が考える妥当な順位と、あり得ない順位≫

AKBリクアワ2018のベスト14の結果で、平山氏が妥当だと思っていると順位と、現実的にありえないと思っている順位について考えてみたいと思います。

条件に出てくる記号の意味は以下の通りです。
「○」:NGT以外の曲(研究生の曲を含む)
「●」:NGTの曲(研究生の曲を含む)
「⑦」:AKB研究生の曲
「❸」:NGT研究生の曲


平山氏が考えるベスト14のランキング順位の結果で、一番妥当なのは以下の[条件6-1]の順位で、一番あり得ないのは以下の[条件6-2]の順位ということになりそうです。

[条件6-1]○○○○○○○●●●●●●●
[条件6-2]●●●●●●●○○○○○○○


また、NGTの曲とNGT研究生の曲を区別する場合、「❸」がNGT研究生の曲を表すとすると、一番妥当なのは以下の[条件6-3]の順位、一番あり得ないのは[条件6-5]の順位、[条件6-4]はその中間と考えていることになりそうです。

[条件6-3]○○○○○○○●●●●●●❸
[条件6-4]●○❸○●○●○●○●○●○
[条件6-5]❸●●●●●●○○○○○○○


さらに、正規メンバーと研究生を区別する場合、「⑦」がAKB研究生の曲・「❸」がNGT研究生の曲を表すとすると、一番妥当なのは以下の[条件6-6]の順位、[条件6-7]の順位はあり得ない、と考えていることになりそうです。

[条件6-6]○○○○○○⑦●●●●●●●
[条件6-7]●○❸○●○●○●○●○●○


≪実人気と人気投票の違い≫(2021.12.29修正)


平山氏は、AKBリクアワ2018のランキング順位は、全国的な知名度の高さやCDの売上枚数の多さに近いものになるはずだと考えのもとに、上記のような妥当な順位と、ありえない順位を判断されているようです。

しかし、AKBリクアワ2018のランキング順位が、全国的な知名度の高さや、CDの売上枚数の多さに近いものになる理由については記事に何も書かれていません。

AKBリクアワ2018は、1人のファンが何票でも投票できます。

AKBグループの各グループのファンが、全員、自分が応援しているグループの曲に、同じ票数だけ投票すれば、AKBリクアワ2018の結果は、全国的な知名度の高さに近いものになりそうです。

AKBグループの各グループのファンが、全員、自分が購入したCDの曲に、CDの購入枚数と同じ票数を投票すれば、AKBリクアワ2018の結果は、CDの売上枚数の多さに近いものになりそうです。

しかし、全員が同じ票数だけ投票したり、全員がCDの購入枚数と同じ票数を投票したりすることは、現実的にありえないと思います。世の中の出来事にはバラツキや偏り(かたより)があるのがふつうだからです。

また、AKBリクアワは、楽曲の人気投票であると同時に、自分が応援しているグループにトップになってもらいたいと思っているAKBグループの各グループのファンどうしの競争という一面もあると思います。

NGTは他のグループに比べて、グループ結成後の活動期間が短いこともあり、メンバー1人1人の全国的な知名度が低い、CD売上枚数が少ない、ファンの人数が少ない、という印象があります。

そういうグループを応援しているファンが、自分が応援しているグループに、AKBリクアワ2018のようなAKBグループ全体のイベントでトップになってもらたいと思ったら、他のグループのファンよりも多く投票しなければいけないという思いは、かなり強いものになるのではないでしょうか。

AKBリクアワ2018は、投票権を入手すれば1人で何票でも投票できます。入手方法は何通りかあるみたいですが無料ではありません。1人の人間がAKBリクアワ2018のようなイベントに使える金額には限界があるので、1人で何票でも投票できるといっても、無制限に投票できるわけではありません。

また、AKBグループには、1年の間に、ファンに多額の金額を使わせるイベントがAKBリクアワ2018以外にもいくつもあります。その一方で、1人の人間が1年の間にAKBグループのイベントに使える金額には限界があります。となると、1年の間のどのイベントに一番おカネを使うかというイベントごとのお金のかけ具合は人によって違うはずです。

AKBグループのイベントの中でも一大イベントで競争が激しくメンバー1人1人の全国的な知名度に左右される総選挙よりも、楽曲が対象で総選挙よりもトップを狙いやすい感じがするリクアワに一番おカネをかけよう。そう考えるNGTのファンがいても不思議はない気がします。

2018年当時、AKBグループのファンではない筆者は、総選挙のことは知っていても、リクアワのことは知りませんでした。もしも、総選挙同様にファンの間での競争が厳しくて多くの票が投票されていたのであれば、リクアワの知名度はもっと高かったような気がします。

リクアワの総投票数(全対象曲の投票数の合計)は公表されていないようですが、総選挙の総投票数(全立候補メンバーの投票数の合計)より1桁少ない数(総選挙の総投票数の \frac{1}{10})なのではないかという気がします。

リクアワの総投票数が総選挙に比べて少ないのであれば、NGTのファンが他のグループのファンより多く投票するために必要な金額も少なくて済むことになります。

その結果、もしも、総選挙・リクアワ・その他のイベントに使うお金の割合が、NGT以外のグループのファンが60%・30%・10%なのに対して、NGTのファンが30%・60%・10%になっていたとしたら、NGTの曲がランキング上位に多数ランクインしていても不思議はない気がします。

もしも、実人気を何らかの計算式で数値化して順位づけすることができたとしても、実人気の順位と、AKBリクアワ2018のランキング順位が近いものになるとは限らないと思います。


以下の記事に続きます。
AKBリクアワ2018の結果と場合の数と確率(7) - 丿乀庵【へつぽつあん】